鉄道小説アンソロジー 「鉄路に咲く物語」

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鉄道がテーマとなる短編集を読みました。

鉄路に咲く物語 (光文社文庫)
日本ペンクラブ
4334738974

収録されているのは以下の11篇です。

芥川龍之介「蜜柑」
浅田次郎「青い火花」
綾辻行人「鉄橋」
北村薫「夏の日々」
黒井千次「子供のいる駅」
志賀直哉「灰色の月」
西村京太郎「殺人はサヨナラ列車で」
宮本輝「駅」
村田喜代子「鋼索電車」
山本文緒「ブラック・ティー」
E・ヘミングウェイ 高見浩訳「汽車の旅」

正直全く持ってつまらないものもあり、最後まで読みことができなかったのが4篇もありました。
読んだとしても???というものもあり、どういう基準で選ばれたのかよくわかりませんでした。
アンソロジーなのでこうなってしまうのは仕方がないのかな。

さて、その中でも面白かったものが数篇あります。
まずは浅田次郎さんの「青い火花」。
とある写真館に住む3代に渡る人間模様が描かれ、ほとんど呆けてしまったおじいさんの最後の一瞬の輝きが描かれています。
昔ながらの職人的カメラマンの意地が奇跡的な一枚をもたらすのですが、そのおじいさんの言葉がひとつ印象に残っています。
いい写真を撮るのに必要なのは愛なんだ。
その愛を廃止目前の都電に傾けた最後の一枚は果たしてどのようなものだったのか。
この話は一番のお勧め作品です。
ただし、走行中の列車にストロボを焚くのは運転手の目を一瞬眩ませるので絶対にやってはいけないことだということは注記しておきましょう。

次のお勧めは西村京太郎さんの「殺人はサヨナラ列車で」。
鉄道ミステリーの大御所の作品らしく安定感はピカイチでした。

廃止となる白糠線というマイナーなローカル線が舞台となっているのもかなりいいです。

このアンソロジーに収録されている作家の作品でもっと読んでみたいと思わせれるのは上記の2人くらいでした。
最近は小説もあまり読んでおらず、フィクションの世界に入り浸ることが少なくなっているのもそう感じてしまう一因かもしれません。
この夏はこれまで以上に小説も読んでみようかなとも思っています。

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この記事の筆者は徳富政樹(とくとみ)です。ブロガー、街歩き案内人、なんちゃってフォトグラファー。日本全国を旅しながら写真撮影をしています。マニアックな場所や美味しいもの、鉄道、井戸ポンプ、ネコが好きです。
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