竹内一郎さんが書いた「人は見た目が9割」を読みました。
タイトルを見るとルックスでほとんどすべてが決まってしまうと思えてしまいますが、そういうことが書かれているのではありません。
人と人が接するコミュニケーションにおいて、言語を用いるバーバル・コミュニケーションではなく、言語を用いないノンバーバール・コミュニケーションについて言及されているのです。
言葉を使わないコミュニケーションとは、例えばジェスチャーであったり、会話の中での間であったり、座席位置であったりします。
つまり、視覚的要素に訴えるコミュニケーションの重要性を説いており、それを指して「人は見た目が9割」と言っているのです。
内容は心理学的知見も引用されていますが、学術的というよりも著者の経験から書かれていることが多いです。
著者の竹内さんは舞台の演出や漫画原作をやっているようで、いかにコミュニケーションを他者に見せるかということを主眼に置く仕事をしています。
そういった意味でその経験から来る言葉はなかなか核心をついているところがあると思いました。
例えば間について。
人に最も聞いて欲しい部分の前後には間をとるとよく、その間があることによって聞き手の集中力が高まるというのです。
大きな声を出し注意力を集めようとするのではなく、これから一体何が起こるのか一瞬不安にさせることで、聞き手自らの聞こうとする態度を引き出すのです。
確かに話が上手い人というのはその言葉だけでなく、そのような間の取り方の上手い人なのかもしれません。
このような話を漫画や演劇を例にとって進めて行ってくれているので非常にわかりやすいものになっています。
ただ専門的な内容ではなくあくまで感覚的な話なので、コミュニケーションを本格的に学んでいこうという方向けではありません。
人と接する時に言葉意外の部分が気になる人は読んでみるとはっとさせられるところがあるかもしれませんよ。
演劇の話も多く出てきているので、演技に興味がある人にもいい参考書になると思います。
人は見た目が9割 (新潮新書) 竹内 一郎 by G-Tools |
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この記事の筆者は徳富政樹(とくとみ)です。ブロガー、街歩き案内人、なんちゃってフォトグラファー。日本全国を旅しながら写真撮影をしています。マニアックな場所や美味しいもの、鉄道、井戸ポンプ、ネコが好きです。トップページ | 旅の全記録 | フォトウォーク | 登山の全記録
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