大学教育学会に参加し、ワークショップとe-Learningについて学んできた

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目白大学で開催された大学教育学会に行ってきました。
午前中はいくつかの小教室に分かれて複数の発表者がひとつのテーマを発表するラウンドテーブル。
午後は講堂に移って目白大学学長挨拶、記念講演、シンポジウムというプログラムでした。
僕が午前中に参加したラウンドテーブルについての感想です。

「授業方法としてのワークショップとe-Learningの意義」
企画者:筒井洋一(京都精華大学)
発表者:向後千春(早稲田大学)
    青木将幸(青木将幸ファシリテーター事務所)
    中村恵子(クリエイティブK)
    筒井洋一(京都精華大学)

大学の授業というと大教室での一斉授業と少人数でのゼミというのがイメージとしてすぐ思い浮かぶと思い浮かびますが、そこにワークショップをどのように取り入れるのか、またそこに対立する概念の個別学習であるe-Learningを組み合わせる実践例が紹介されました。

筒井先生のお話

ワークショップとは「参加者が自ら参加・体験する授業形態」であるというお話から入り、目標達成よりも場の一体感を求める形式でもあり、講義者が受講者に何かを教えるティーチングと、受講者が学ぶ方向性を一緒に考えていくコーチング(マネジメント)が複合したものであるという説明がありました。
知識の吸収だけではないワークショップによる実際の体験により知識が「身につく」可能性を考えさせられるお話でした。
時間の関係上簡単なまとめでしたが、ワークショップの理論的背景を把握することができました。

青木先生のお話

青木先生の職業はファシリテーターです。
ファシリテーターとは今まで聞いたことがなかったのですが、会議などの司会進行をするお仕事だそうです。
例えば小学校などの職員会議、商店街の活性化のための会議、政府機関が市民からの声を聞く会議、家族会議などを仕切るということです。
ほんの短い時間でしたが、ただ場をまとめるのではなく、参加者が意見を表明しやすい雰囲気を作り、いつでも発言できるような空気を作るテクニックに感嘆しました。
パワーポイントによるビジュアル提示に頼らず、A4の紙に現在話している内容を簡単にまとめたものを提示するアナログ的手法に暖かみを感じ、デジタル重視だった自分の姿勢を見直すいい機会となりました。

中村先生のお話

昨年東洋大学の4キャンパスを結ぶコミュニケーションの授業を遠隔操作で行った実践例が紹介されました。
コミュニケーションは対面というのが基本となり、そこにプラスして文字、仕草、雰囲気などの非言語的なものが加わった総合的なものです(もちろん非言語だけでも成立します)。
それを遠隔授業で、しかも複数のキャンパスに対して一同にするということに大きな関心を持ちました。
お話だけでは授業のイメージをつかむことが難しかったのですが、ぜひ一度どのような授業なのか見学してみたいと思わせるお話でした。
先生のパワフルな話し方と、場の全体を見てうまく誘導していくスキルはかなりのもので、それを見ているだけでもとても参考になるものでした。

向後先生のお話

ワークショップ形式とe-Learningを融合した授業の実践例のお話です。
第1週目 e-Learningによるオンデマンド授業(自習とテスト)
第2週目 ワークショップでe-Learningで学んだことを実践
これを繰り返して1年間の授業を行っているそうです。
e-ラーニングによりスキル・知識の獲得を目指すというのは通常のe-Learningのイメージに合致するところです。
しかし、それだけで終わらすのではなく、受講者でグループを作りワークショップを行うことによりe-Learningにより学習したことを実際に試し、みんなで確認し合うことでさらに深い理解に繋がっていく過程が見えてきました。

以上、非常に簡単ですが4人のお話をまとめてみました。
これらのお話を聞いて、実際に自分で授業をするとしたら、従来通りでないもっと工夫ができる可能性があることを痛感しました。
どんなことができるのかの漠然としたイメージが思い浮かんできたので、それを何とか形にしようと思います。
幸いにして僕も中村先生と同じようなコミュニケーションに関する講義を持っていることですし、ワークショップという手法を取り入れることができる余地は多いにありますからね。

というように、午前中はとても有意義な時間を過ごすことができました。
午後に関してはまあ感想を書くのはやめておきましょう。

ファシリテーターの青木先生はウェブサイトがありますので、ファシリテーターとはどんなものかに興味がある方はご覧になってみてください。
青木将幸ファシリテーター事務所

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この記事の筆者は徳富政樹(とくとみ)です。ブロガー、街歩き案内人、なんちゃってフォトグラファー。日本全国を旅しながら写真撮影をしています。マニアックな場所や美味しいもの、鉄道、井戸ポンプ、ネコが好きです。
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