東京都港湾局専用線って知っていますか?
簡単に言うと都営の貨物線です。
平成元年(1989年)に廃止になってしまったのですが、今でもその廃線跡が残っているらしいのです。
何年か前のタモリ倶楽部でも放送されていたことがありました。
今回は廃墟となってしまったその廃線跡をたどったレポートをします。
廃線跡が残っているのは東京都港湾局専用線の晴海線という路線です。
残念ながら全ての線路が残っているというわけではありません。
線路に関してはほぼ全てが撤去されてしまい残っているのはごくわずかな部分だけです。
しかしこの路線のハイライトである春海橋はほぼ完全な形で残っているようなのです。
場所は東京メトロ有楽町線の月島駅または豊洲駅から徒歩10分くらい。
春海橋は貨物船の専用橋と人と車が渡れる春海橋があります。
この2つの橋はすぐ隣にありますので、すぐに貨物船の春海橋を見つけることができました。
見てください、このフォルム。
短いながらも完璧な鉄橋ではありませんか。
ここをつい18年前に貨物列車が走っていたのですよ。
ちなみに橋の向こう側はララポート豊洲です。
この赤く錆びた春海橋と向こうの現代的建築物のコントラストから、ここだけが時間と空間を超越しているような感じがしてきます。
もちろんこの橋を人が渡ることはできません。
橋の入り口は厳重に柵があるのです。
次に線路跡を探してみました。
上の写真の手前側には昔は操作場や車庫があったらしいのですが、現在では空き地となって再開発を待っているようです。
この空き地の横には遊歩道があり、空き地に入ることはできないものの、外から覗き込むことはできます。
すると、ありました!
見えますか?朽ち果てた枕木らしきものが!
もうこれだけで大喜びですよ。
もう少し先に進むと空き地への工事車両入り口がありました。
一般人が入れるぎりぎりの所まで進んでみると・・・
またまた発見!
今度は線路跡です。
手前と向こう側に見えますよね。
形状からするとポイントっぽいです。
線路の継ぎ目。
もうすっかり錆び付いてしまっています。
この空き地を一望できるところが見つかりました。
昔はここに線路が一面に広がっていたはずなのです。
今ではすっかり草に覆われてしまっているのが寂しいです。
廃止されたのは今から18年前のことで、その時僕は中学生だったはず。
なんでここを見に来なかったんだろう。
後悔先に立たずとはまさにこのことです。
さらに進んでみるとマンション向かって線路らしきものが。
右側の鉄は違うと思うけど、左側の3本のラインは線路っぽかったです。
隙間は砂利などで埋まっていました。
先ほどの春海橋は晴海運河にかかっているのですが、運河の反対から見るとこんな風に見えます。
ゆりかもめの豊洲ー新豊洲間で、豊洲から出発した時の右側に上の写真のような光景が見えます。
といった感じで、東京湾岸に残る廃線跡をたどってきました。
線路などはそのうち撤去されてしまうでしょうが、春海橋はなんとかして残しておいて欲しいものです。
でも人が通れるようには改造して欲しくないですね。
あくまでそこは鉄道が走っていた過去の遺物です。
それを少し離れた場所から遺跡を眺める感覚でライトアップされたらかっこいいんじゃないかな。
ちょっとした観光名所になると思いますよ。
最後に、夕日に照らされた春海橋をどうぞ。
橋の向こうには未だに残っている巨大工場もあります。
昔はこのような工場がここらへん一帯に広がっていたのでしょうね。
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この記事の筆者は徳富政樹(とくとみ)です。ブロガー、街歩き案内人、なんちゃってフォトグラファー。日本全国を旅しながら写真撮影をしています。マニアックな場所や美味しいもの、鉄道、井戸ポンプ、ネコが好きです。トップページ | 旅の全記録 | フォトウォーク | 登山の全記録
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