心理学の一分野である認知心理学では記憶についての様々な研究を行っています。
その記憶についておもしろい記事があったので紹介します。
→THE EASY WAY TO BOOST YOUR BRAIN(DAILY EXPRESS)
タイトルを和訳すると「脳を活性化させる簡単な方法」となりますが、内容は「記憶力を高める方法」です。
それでは簡単にまとめてみることにします。
この実験を行ったのはDr Andrew Parkerという人です。
【方法】
被験者(実験を受ける人)を3つの群に分けます。
A群:
300語の単語リストを聞く → テレビモニタ上の横に動く円を見るために30秒間目を左右に動かす → 別の単語リストを渡され、そこから最初に聞いた単語をピックアップする
B群:
300語の単語リストを聞く → テレビモニタ上の縦に動く円を見るために30秒間目を上下に動かす → 別の単語リストを渡され、そこから最初に聞いた単語をピックアップする
C群:
300語の単語リストを聞く → 別の単語リストを渡され、そこから最初に聞いた単語をピックアップする
つまり、A群とB群は目の動きの違い、A群・B群とC群は目の動きをするかしないかの違いがあることになります。
【結果】
最初に聞いた単語を最後に見せたリストの中からどれだけ正確に選び出せるかがポイントになります。
結果としては、A群が他の群よりも10%多く単語を選び出せたようです。
しかし、B群とC群の間に差はありませんでした。
つまり30秒間目を左右に動かすことが、上下に動かしたり、目の動きがないことよりも記憶にいい影響を与えていたと言うことができます。
以上が実験の概要です。
単純に考えると「目を動かす」という行為により余計な動きをしているわけですから、それだけ脳に負担がかかっているはずです。
それでも記憶力がアップしているのはとても面白い結果だと思いました。
目を左右に動かすことによって右脳と左脳の両方が刺激され、大脳半球の相互作用が起こっているのかもしれません。
左右の動きが脳を活性化させているのかもしれませんね。
と言うことは、何かを思い出そうとするとき、または自分の記憶が正しいかどうか判断に迷った時には目を左右に動かしてみると脳に刺激を与えて、正しい記憶が蘇ってくるかもしれません。
こんな簡単なことで忘れていたことを思い出せたりしたらとてもうれしいです。
なかなか興味深い実験ですが、これからさらなる検証が必要でしょう。
原文はこちらからどうぞ。
→THE EASY WAY TO BOOST YOUR BRAIN(DAILY EXPRESS)
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この記事の筆者は徳富政樹(とくとみ)です。ブロガー、街歩き案内人、なんちゃってフォトグラファー。日本全国を旅しながら写真撮影をしています。マニアックな場所や美味しいもの、鉄道、井戸ポンプ、ネコが好きです。トップページ | 旅の全記録 | フォトウォーク | 登山の全記録
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