なかなか興味深いデザイン関係の入門書を読むことができました。
デザインを科学する 人はなぜその色や形に惹かれるのか? (サイエンス・アイ新書)
ポーポー・ポロダクション
テクニカルな部分を追求するのではなくどのようなデザインが人に好まれるのかをアンケート調査などで数量的に解明してみようという試みがなされているのが本書です。
まずは目次から見てみましょう。
序章 デザインとは?
第1章 デザインの認知
第2章 認知とイメージ
第3章 イメージの根拠を探る
第4章 人はなぜその色や形に惹かれるのか?
第5章 デザインのパワー
目次タイトルを見て想像できるように、本書では心理学の手法を用いています。
単なる印象論ではなくこれまで認知心理学で積み上げられてきた蓄積からデザインを考察しているのです。
第2章まではデザインについての基本をまとめ、第3章以降で実際に実施したアンケート調査を分析して、数字で人が好むデザインの質を探索しています。
確かにまだ探索的な研究ではあるので、本当かな?と思うところがあるものの、楽しんで読み進めていくことができました。
例えば、「かわいいデザイン」と見られるものは形が整っていること、または整った配列をしていることで、単純に小さいとか丸みがあるとうものではないそうです。
小さくても形が不揃いなものが集まればそれは「かわいい」とは認知されないということです。
このようなことが数値として示されると、デザインについて科学的に考察するひとつの根拠になっていくと思います。
これが積み重なっていくとかなり面白いものが出来上がっていくのではないかと思いました。
ただし、専門的で深い内容を追求していくのではなく、入門的で簡単でわかりやすいことしか書かれていないので、その道のプロにとってはもしかしたら物足りない内容かもしれません。
これからの第2弾、そして第3弾に期待したいと思います。
ポーポー・ポロダクションの「デザインを科学する 人はなぜその色や形に惹かれるのか?」についての詳細はこちらから。
→デザインを科学する 人はなぜその色や形に惹かれるのか? (サイエンス・アイ新書)
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この記事の筆者は徳富政樹(とくとみ)です。ブロガー、街歩き案内人、なんちゃってフォトグラファー。日本全国を旅しながら写真撮影をしています。マニアックな場所や美味しいもの、鉄道、井戸ポンプ、ネコが好きです。トップページ | 旅の全記録 | フォトウォーク | 登山の全記録
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