以前、嶽本野ばらさんの「下妻物語」を読みました。
→ロリータとヤンキーのど真ん中な青春小説が心地良い読後感をもたらす「下妻物語」 | とくとみぶろぐ
茨城県の下妻市を舞台としたロリータをヤンキーの青春ストーリーです。この本で物語が完結するかと思いきや、何と続編がありました。それが「下妻物語・完 ヤンキーちゃんとロリータちゃんと殺人事件」です。
しかも殺人事件ですよ。東京から下妻へ行く高速バスの中で事件が起こり、そこに偶然本作の主人公であるロリータな龍ケ崎桃子とヤンキーの白百合イチゴが乗り込みます。バスの中には前作でも登場した人物も乗車していて、オールスター感があります。
さて、いきなり殺人事件が勃発して、桃子が謎解きをしていきます。無茶苦茶口が悪いロリータな桃子が刑事さんを罠にかけて操作情報を入手する過程なんて最高です。実際にあんな風に接してこられたが僕としても大変困惑しちゃうだろうなというものですが、ロリータだからこそその口の悪さがさらに引き立ちますね。さらになぜか容疑をかけられたヤンキーのイチゴのボケも炸裂しまくります。
登場人物がみんな魅力的なことに加えて、やっぱり下妻に行きたくなります。茨城県が好きでもう何度遊びに行ったかわかりません。でも下妻ってまだ1回しか訪れたことがないのですよ。作中に出てくる喫茶店(実在しているのかは不明)や田んぼの畦道、下妻駅など探索したいです。
ロリータとヤンキー文化を学べると同時に、下妻の何とも言えない空気感を存分に楽しみました。気軽に読めて、ちょっと感動する青春小説でした。
下妻物語・完 ヤンキーちゃんとロリータちゃんと殺人事件[Kindle版] | ||||
|