夏の終わりの青森旅行の最終レポートです。
ついに弘前から上野に帰ってくるのみとなってしまったのですが、この帰路こそがこの旅行の最大にして最高のメインイベントなのです。
そう、寝台特急あけぼのに乗車すること。
子供の頃から憧れ続けてきたブルートレインについに乗ることが出来るのです。
実はこの旅行の往路であけぼのに乗る予定だったのですが、豪雨による土砂崩れで運休となってしまい、急遽帰りの新幹線をキャンセルしてあけぼのの寝台を予約し直したのです。
しかも当初の最終日のチケットが取れなかったため、旅行を1日延長して何がなんでもチケットを取りましたよ。
というわけで、今回はあけぼの乗車記になります。
弘前駅であけぼのが到着するのを待ちます。
乗るのは5号車のBソロ。
B寝台には開放式の寝台と個室のBソロがあります。
この2つは同じ寝台料金で乗れるので、せっかくだから個室がいいじゃないですか。
チケットも運よくとれたので、5号車の乗り口を探します。
すると。
ありました!
もうこの標識を見ただけでも感動ものです。
そしてついに18:45、弘前駅にあけぼのがやってきました。
乗車するのはこちらの車両です。
見てください、この色を!
このブルーこそ旅のロマンの色です。
これを見るために青森に5日間いたと言っても過言ではありません!
とまあ興奮最高潮で車内へと入ります。
Bソロは2階建ての車両で、左右両側に個室がずらっと並んでいます。
通路は荷物を持って歩くとすれ違うのも難しいほど狭いです。
この通路を通って自分の個室を探します。
僕のチケットは2階です。
揺れなどの関係上1階からチケットは埋まっていくようですね。
まあ、初めてなのでブルートレインに乗れればなんでもいいのです。
さて、僕の部屋を見つけました。
こちら。
狭っ!
個室内では直立することはできません。
奥行きは2mあるかないか。
閉所恐怖症の人には絶対お勧めできませんね。
向こう側に座るスペースがあるので、そこに座っちゃえばまあそんなに狭いのは気にならなくなるかも。
それに乗車中の大部分は寝てるわけだからね。
気にしない気にしない。
写真左側に窓があります。
上の部分がぐにゃりと曲がっているのですよ。
上の方にある車両の外観写真を見てもわかると思います。
この曲面に室内灯が反射して外を見てると気持ち悪くなっちゃうんですよ。
仕方がないので夜の間はずっとブラインドを閉めていました。
残念。
ちなみに1階の個室の窓はフラットなので変な反射はありません。
これもあるから1階の方が人気あるのね。
そうだ!
あけぼのに乗るときの注意事項。
車内には自動販売機がありません。
青森ー秋田間には車内販売があるけど、それ以降は何も買うことができなくなってしまうので、乗車の際には飲み物と食料を確保しておく必要があります。
僕はお弁当とペットボトル2本を用意しておきました。
それと個室内にはコンセントはなし。
携帯電話の充電をしようと考えている人はできないので注意が必要です。
18:46弘前発。
上で書いたように、車窓を楽しむということはできません。
お弁当を食べてから、旅行中の写真をMacBookで整理したりしました。
22時頃になるとこの5日間の疲れがでてきたのか、一気に睡魔が襲ってきました。
外を見ることもできないし、まるでカプセルホテルのような中にいるだけで特にすることもないので寝ることにしました。
ベットの準備は簡単です。
室内に説明書があるので誰でもできることでしょう。
でもどうしてもわからなければ車掌さんを呼べば教えてもらえるはずですよ。
寝台のセット後電気を消して横になります。
暗く狭い空間に走行音だけが聞こえてきます。
まるで異空間に放り込まれたかのように感じましたが、すぐに眠りへと落ちていきました。
ZZZzzz…..
寝台車にはJRの文字が鬼のようにプリントされた浴衣が用意されています。
僕は着替えるのが面倒くさかったので、Tシャツのままでしたが・・・
翌朝。
6時。
車内アナウンスが開始されます。
夜中はアナウンスがないのですよ。
このアナウンスで目覚めればよいので目覚ましをセットしておく必要もありません。
初めての寝台列車だったけど、熟睡することができましたよ。
この時間帯列車は埼玉県に入っていました。
昼間はカーテンを開けて車窓を楽しむことができます。
ここまで来ちゃうとあまり面白いものではないけどね。
そして6:58、上野到着。
ついに5泊6日に及んだ旅の終着地点です。
あけぼのに乗車していた時間は約12時間。
その間この機関車が客車を牽引してくれていました。
長い間ありがとうと感謝の気持ちを伝えました。
今まで旅という非日常世界にいたのに、目が覚めて列車を降りるといつもの日常空間です。
なんだか不思議な感覚がしましたが、これから家に帰ってシャワーを浴びて、いつものように仕事へと行かなくてはなりません。
この長かった旅行の余韻に浸る時間もないまま僕は上野駅を後にし、自宅へと向かいました。
今まではどこかに旅行に行ったら、そこからだんだん東京に近づいてしまう何とも言えない感覚を味わっていたのですが、今回はこの最後のイベント、あけぼの乗車も旅行の一貫だったのです。
つまり上野駅に着くまでが完全に旅行の一部だったのですよ。
普段の旅行だと旅行から日常へと緩やかに移行するのに、今回はあかぼのの車内と車外で断絶した空間と時間ができてしまったのです。
それで僕は少し戸惑いがあったようです。
でも長年の夢であったブルートレインに乗ることが出来たのだから大満足です。
それにこういう感覚も旅に慣れればすぐになんとも思わなくなることでしょう。
今回が実質的に自発的に行動した初めての一人旅だったからね。
とまあ、最後はなんだかよく分からなくなってしまったけど、最後のまとめ。
青森、好きです!
大好きです!
さっそく白神山地関連本を2冊買っちゃったしね。
今回は夏の旅だったけど、冬の厳しさもぜひ味わってみたいですね。
以前行った冬の札幌とはまた違う印象があるんだろうな。
それでは、全8回に及んだ青森旅行記にお付き合いくださりありがとうございました。
これからまた次のプランニングに入りたいと思っています。
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この記事の筆者は徳富政樹(とくとみ)です。ブロガー、街歩き案内人、なんちゃってフォトグラファー。日本全国を旅しながら写真撮影をしています。マニアックな場所や美味しいもの、鉄道、井戸ポンプ、ネコが好きです。トップページ | 旅の全記録 | フォトウォーク | 登山の全記録
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