路面電車最新事情 宇都宮浄人「路面電車ルネッサンス」

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最近路面電車を中心にした町づくりに関心が出てきています。

池袋に路面電車を導入する新たな町づくりについて(とくとみぶろぐ)

そこで色々参考となる文献を探して読むことにしまして、まず最初に読んだのは宇都宮浄人さんの著作です。


路面電車ルネッサンス

まずは目次を見てみましょう。

序章 高速道路から路面電車へ
第1章 路面電車新時代
第2章 データでみる路面電車
第3章 路面電車が求められる理由
第4章 路面電車と街づくり
第5章 路面電車の経済政策
第6章 信用乗車を考える
第7章 日本の新たな動き
終章 MOMOは実るかー日本の課題

本書では欧米のたくさんの都市で一度廃止された路面電車が近年LRTという形で復活してきている事例を紹介しています。

LRTとはLight Rail Transitの頭文字をとった略語で、低床式の新しいタイプの路面電車と認識できるものです。

アメリカのポートランド、サンディエゴ、フランスのストラスブール、ドイツのカールスルーエなどの成功例が出てきており、これまでの自動車中心の街づくりから脱却し、路面電車を導入して、歩行者中心の街づくりがいかにして街の活性化に繋がっているかが論じられています。

街に歩行者が増えれば、その途中でお店に寄って買い物をすることが増えて、必然的に商店街に賑わいが出てきて町全体が潤うのです。

ところが自動車で街を通過されてしまうと街はたんなる通過地点となり、誰もお金をそこに落とさないのです。

そこで町への自動車の流入を制限し、町のはずれに巨大な駐車場を作り、そこから路面電車が町へと走るようにして、車から路面電車という流れを作るのです。

これをパークアンドライド方式と言います。

これにより、町は人と路面電車が優先的に通行することになり人通りが多くなり、さらに排気ガスも少なくなりいい環境の空間ができるのです。

このような流れを本書では経済、環境、都市計画の点からのデータ中心に語り、これからの時代に必要なのは路面電車であることが説得力を持って展開されております。

さらに日本の富山、岡山、札幌などの新しい試みも紹介されており、自動車中心から脱却した街づくりに向けての動きについても考察されています。

自動車の通行を制限するというのは確かに難しいことかもしれません。

しかしこれからも無秩序に車が増えていくだけではいつか必ず都市はパンクしてしまうでしょう。

今から本格的に新しい街づくりを考えなくてはいけない時になっていると思いますので、僕はこの路面電車を中心にした街づくりには大いに注目していくことになりそうです。

都市計画、環境、高齢化社会、バリアフリーといったことに関心がある方にはお勧めの1冊です。

路面電車ルネッサンス (新潮新書)
宇都宮 浄人
4106100347

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この記事の筆者は徳富政樹(とくとみ)です。ブロガー、街歩き案内人、なんちゃってフォトグラファー。日本全国を旅しながら写真撮影をしています。マニアックな場所や美味しいもの、鉄道、井戸ポンプ、ネコが好きです。
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