豊田巧「鉄子のDNA」

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小学館101新書から発売された豊田巧さんの「鉄子のDNA」を読みました。

鉄子のDNA (小学館101新書)
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著者の豊田さんはゲーム会社TAITOの宣伝を担当している方で、あの漫画「鉄子の旅」の第5集に収録されている「『彗星』に乗って高千穂鉄道へ」でゲスト出演した方として知っている方もいることでしょう。

まずは本書の目次から見てみましょう。

第一章 鉄道ブームがやってきた!
第二章 鉄道趣味をふり返る
第三章 『電車でGO!』大ヒットの裏側
第四章 『鉄子の旅』に行ってきた!
第五章 「鉄子」はどこから来たのか?
第六章 「鉄子」のこれから

本書は鉄道趣味の期限を探り、その過程で女性にも鉄道趣味を持つ人が出てきて、その人たちが「鉄子」と言われるようになって点を考察しています。
言うまでもなく「鉄子」とは鉄道好きな女性のことです。
元来鉄道趣味はSLの廃止が決まったときに世の男性諸君がカメラや録音機片手に北海道をはじめとする全国を飛び回るようになったことから始まると著者は分析しています。
最初は失われつつあるものの憧憬から鉄道趣味がスタートしているのです。
そこから国鉄全線を乗りつぶすチャレンジ20000kmや、ブルートレインブームがあったものの、鉄道趣味は一過性のものに終わってしまい一時期なりを潜めていたという点を導き出しています。
かくいう僕もブルートレインブームから鉄道への道に入ったわけですが、国鉄分割民営化を境に鉄の道から離れていっていました。
そして近年になり栄光の九州ブルートレインの廃止などから再び鉄道ファンがその姿を表舞台に表し、漫画「鉄子の旅」で鉄道趣味が完全に市民権を得たと筆者は考えています。
確かにこの歴史的過程は納得行くものであり、まさに僕自身にも当てはまるところでもあるのです。

さて、肝心の鉄道好きな女性である「鉄子」ですが、ブルートレインブームまでは完全に男性だけの趣味だったのが、独身女性、または子供と一緒に楽しむというママ鉄と言われる人が最近になって増えてきました。
それはこれまでのきつい旅をするのが鉄の道なのだというところからもっとソフトで、もっとゆるーい鉄道への愛というのも許容される空気が生まれ、SL世代の孫やブルートレイン世代の子供が鉄の道に入ると、それに付き合う形で女性も鉄の道になんとなく入っているのです。
気軽に鉄道の旅を楽しんで、駅弁を食べ、子供と一緒に写真を撮ってというのも鉄道趣味に含まれるはずで、これまでなぜそういうのがなかったのか不思議でなりません。
いや、そういう女性もいたんだけど、鉄道趣味に対する暗いイメージからかなかなか公言されるものではありませんでした。
それが破られるきっかけになったのも漫画「鉄子の旅」だと筆者は考え、また僕自身もそのように考えています。

最近では鉄道好きな女性アイドルも増えて、どんどん鉄道がメジャーな趣味へとなってきていることを感じています。
その歴史的解説を本書はわかりやすく説いている点が、これまでの鉄道趣味からこれからの鉄道趣味への理解を深める手助けになると思います。
全鉄道ファン、鉄道に何となく興味があるけどまだ一歩踏み出せないという女性にぜひ読んで欲しい一冊です。

豊田巧さんの「鉄子のDNA」のAmazonの紹介ページはこちらから。
鉄子のDNA (小学館101新書)

楽天ブックスの紹介ページはこちらから。
鉄子のDNA (小学館101新書)

漫画「鉄子の旅」はこちらです。
鉄子の旅 (1) (IKKI COMIX)
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この記事の筆者は徳富政樹(とくとみ)です。ブロガー、街歩き案内人、なんちゃってフォトグラファー。日本全国を旅しながら写真撮影をしています。マニアックな場所や美味しいもの、鉄道、井戸ポンプ、ネコが好きです。
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