最近は鉄道関係書籍の新書もかなりの数が出版されるようになってうれしい限りです。
そんな鉄道新書の新刊、「0系新幹線から始まる 昭和の鉄道風景」を読みました。
著者は鉄道写真家の南正時さんです。
まずは目次から見てみましょう。
Ⅰ 新幹線「夢の超特急」誕生
Ⅱ 百花繚乱 国鉄の優等列車
Ⅲ 個性たっぷりの機関車たち
Ⅳ 鉄道をめぐる風俗、連絡線など
Ⅴ 都会を走った身近な電車
Ⅵ ローカル私鉄挽歌 消えた鉄路
著者が写真を撮り始めた昭和30年代からの国鉄車両とそれらに対する熱い思いがしたためられています。
この中で気に入ったのは第2章で、ブルートレインや食堂車について写真付きで紹介されているのです。
今や数えるほどしか走っていないブルートレインですが、僕が幼稚園生の頃にブルートレインブームがやってきて、たくさんの本が出版されていたものです。
その写真を撮っていたのがどうやらこの本の著者である南さんだったようなのです。
なんだか時間を越えて憧れの人に出会ったような、とてもうれしい気持ちにさせられました。
本書でもそのブルートレインの寝台部分の写真が掲載されていて、あさかぜ、ゆうずる、はくつるといった懐かしい名前を多数見ることができました。
富士・はやぶさも廃止が決まり、これから衰退の道をたどる一方のブルートレインですが、本書を読んでさらに乗りたい気持ちが高まっています。
また、この第2章では食堂車についても紹介されています。
結局僕はまだ食堂車で食事をした経験がないので、廃止される前にぜひとも食事をしたいものです。
この他にも第5章では路面電車や私鉄といった国鉄以外の車両が紹介され、第6章では廃止されて地方の私鉄についても触れられています。
もはや見ることのできない車両や駅舎の貴重な写真を見て、僕ももっと早く日本全国を旅して歩くべきだったと後悔し、これからは時間の許す限りあちこち見て周ろうと決心もさせてくれました。
鉄道を通じて昭和の風景を見ることができる本書は、古い物好きとしては必読の書でありますよ。
0系新幹線から始まる 昭和の鉄道風景 (じっぴコンパクト 23)
南 正時
実業之日本社 2008-10-31
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この記事の筆者は徳富政樹(とくとみ)です。ブロガー、街歩き案内人、なんちゃってフォトグラファー。日本全国を旅しながら写真撮影をしています。マニアックな場所や美味しいもの、鉄道、井戸ポンプ、ネコが好きです。トップページ | 旅の全記録 | フォトウォーク | 登山の全記録
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