内田百間の「阿房列車」が漫画で発売!

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「なんにも用事がないけど、汽車に乗って大阪へ行って来ようと思う」と本当に大阪へ無目的な汽車旅をしていた内田百閒。
しかも目的がない旅だからこそ行きは豪華に一等車に乗り、帰りは「帰る」という目的ができてしまうので三等車でも構わないという旅のスタイルを持っていた内田百閒。
なんかそういう気ままなんだけど、妙なこだわりを持った内田百閒に密かに共感を持っていました。
あ、内田百閒とは何者なのかと言うと、明治から昭和にかけてたくさんの作品を残した小説家です。
内田百間(ウィキペディア)
代表的な作品として、先に書いたような汽車旅を綴った小説の「阿房列車」があります。
それを原作として一條裕子さんが作画を担当した漫画が現在IKKI誌上で連載されており、先日その第1巻にあたる「1号」が発売されました。

阿房列車 1号 (IKKI COMIX)
内田 百間
4091790364

この旅は一人旅ではなく、ヒマラヤ山系という国鉄職員の人との二人旅です。
大阪、静岡、鹿児島とのんびりとした汽車旅をするのえすが、内田百閒と山系君との全くかみ合わない会話がまた楽しいのですよ。
この2人は一緒に旅をして果たして楽しいのだろうかと思ってしまうような言葉のやりとりなんだけど、それは上っ面のところで実は深いレベルではしっかりと通じ合っているのかもしれません。そんなウィットに富んだ会話とともに、昭和20年代の国鉄の車両がたくさん登場し、レトロ車両大好きな僕は目を輝かしながら読み進めていきました。
もちろん漫画なので絵なのですが、一條さん淡いタッチが「阿房列車」の世界とマッチし、さらに当時の車両を曖昧に表現しているのが実に心地よいのです。
へたにCGで作画するのではない、その姿勢に好感を覚えました。
この漫画は原作となっている小説に忠実に沿っており、会話もその通りで進んでいくのが原作を知っている人にとってもすんなりと入っていけるところだと思います。
原作を知らない人でも、このなんとも言えない淡い空気感を持つ作品に興味を持つと思いますよ。
汽車旅好きの人には必読の書と言ってもいいでしょう。

内田百閒、一條裕子の「阿房列車 1号」についての詳細はこちらから。
阿房列車 1号 (IKKI COMIX)

小説「阿房列車」はこちらから。
第一阿房列車 (新潮文庫)
内田 百けん
4101356335

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この記事の筆者は徳富政樹(とくとみ)です。ブロガー、街歩き案内人、なんちゃってフォトグラファー。日本全国を旅しながら写真撮影をしています。マニアックな場所や美味しいもの、鉄道、井戸ポンプ、ネコが好きです。
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