香山リカさんの「スピリチュアルにハマる人、ハマらない人」を読みました。
香山さんは大学教授、精神科医として活躍しており、テレビにもよく出てくるので知っている方は多いと思います。
とくとみは心理学の講師をしているのですが、初めて香山さんの著作を読みました。
読んでいる最中から感じていたのですが、とてもわかりやすい文章でしかも論旨も明確で読みやすいものでした。
さて、本書は題名の通り最近はやりのスピリチュアルについて批判的に検討したものです。
特にテレビでもお馴染みの江原啓之氏についての記述が多くなっており、彼を盲目的に信奉する人々に警鐘をならしています。
江原氏に限らないのですが、科学的に検証されていないことをさも真実かのように語ることは非常に危険なことです。
しかしその言葉によって救われている人がいることも事実です。
心の問題を取り扱う現場ではそういう効果があることも否定できないこともないのですが、問題が解決した、悩みが解消されたというのは一種のプラセーボ効果である可能性も高いのです。
プラセーボ効果とは何の効果もないはずのビタミン剤でもよく効く薬だと効かされて飲めば何らかの効果が現れてしまう現象です。
前世やカルマを用いてカウンセリングを受け、よくなったとしてもそれはプラセーボ効果である可能性もあり、本当は全く効果のないものかもしれないのです。
本当に効果があることを証明できなければやはりお金を貰ってカウンセリングを行うという行為はやってはいけないことなのだと思いました。
香山さんはこのような点をさらに深く掘り下げて論じているので、興味がある方にはぜひ読んでもらいたい1冊です。
ただ、スピリチュアルの話から小泉前首相の話に持っていこうとするのはちょっと話がずれていた感じがしたかな。
スピリチュアルにハマる人、ハマらない人 (幻冬舎新書) 香山リカ by G-Tools |
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この記事の筆者は徳富政樹(とくとみ)です。ブロガー、街歩き案内人、なんちゃってフォトグラファー。日本全国を旅しながら写真撮影をしています。マニアックな場所や美味しいもの、鉄道、井戸ポンプ、ネコが好きです。トップページ | 旅の全記録 | フォトウォーク | 登山の全記録
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